本紙の題名を「一歩前進」とした。この言葉は、ソ連建国の父として知られる、革命家レーニンが著した『一歩前進、二歩後退』に由来する。同書において彼は、ロシア帝政打倒を目指す同じ政党の活動の中でも(一歩前進)、自らが正しいと考える社会主義の路線から外れる動きを「後退」と断じ、強く批判した。同じ社会主義思想の内部にあっても、彼は異なる立場を許さず、前進か後退かという二分法で状況を捉えようとしたのである。▼しかし私たちは、その題名からあえて「一歩前進」だけを取り出した。理由は明確だ。考えが分かれることや、立ち止まることまでを「後退」と見なしてしまえば、思考そのものが萎縮してしまうからである。異なる意見が存在すること、迷いながら選択することは、必ずしも後ろ向きな行為ではない。▼生徒会長・副会長もまた、生徒の投票によって選ばれるという点では大きな正当性を持つが、現実には教職員や制度、限られた予算といった制約の中で活動している。だからこそ重要なのは、公約がそのまま実現したか否かではなく、どこで折り合いをつけ、どこを譲らずに判断したのかという過程である。▼生徒会本部は今後、生徒会活動や学校への不満・疑問に、より多くの関心が向けられることを目指している。特に次年度に卒業を控える三年生にとって、学校をどう見つめ、どう関わるかは無関係ではない。▼「一歩前進」とは、誰かの思想に従うことではなく、自分の頭で考え、選び続ける姿勢を指す言葉でありたい。本紙が、その一歩を考えるための場となることを願っている。