「下校時刻は午後六時です。午後五時半からは定時制の授業が始まりますので…」毎日午後五時に放送されるこのアナウンスを、今まで気にしたことはなかった。▼ところが、今回の文化祭準備期間中は違った。昨年度は、文化祭直前になると当然のように午後八時頃まで準備をしていた。しかし今年は、午後六時をもって、「完全下校」するよう、幾度も促された。冷静に考えれば、下校時刻が定められている以上、当然のことである。▼ここで少し、言葉を借りたい。「de jure(デ・ジュリ)」。これは「規則上は」という意味のラテン語である。一方、「事実上」を意味する「de facto(デ・ファクト)」という言葉もある。今回の下校時刻は、まさにこの二つの違いを考えさせるものだった。規則上は午後六時が下校時刻。しかし実際には、文化祭準備で午後八時頃まで残ることが「当たり前」になっていた。▼スマートフォンの校内使用も同じだ。昨年度、当時の船越生徒会長の下で校則の見直しが図られたが、実現には至らなかった。僕が今回の公約にこれを盛り込まなかったのも、de factoをde jureにするためだけに、多大な労力を費やすことの意義を考えたからである。▼規則と現実の間に差があるからといって、規則が間違っているとは限らない。「今までそうだったから」で済ませることもできない。生徒会規約や校則として定められた以上、守らせることにも意味がある。僕たちが主張する学級生徒会の開催も、その精神に則ったものだ。生徒会規約に月一開催との規定があるのにもかかわらず、年間行事に組み込まれていない。▼僕たちが立候補した当時とは、状況が変わった。たとえ間もなく卒業する立場であっても、僕たちが「高高生」であったという事実は変わらない。母校がどんな学校であって欲しいか、それを決められるのは在校生だ。▼蟷螂の斧かもしれない。それでも、状況を変える可能性を持っているのは、「生徒会」、そしてその核である「生徒会本部」だ。次の生徒会長選挙は、十一月。